114歳の美女
 (これから先、ときとの奇妙な同居生活が始まる。いま、機嫌を損ねたら、企ても水の泡。ここは、我慢、我慢)


 吉のは込み上げる感情を表に出さないよう、必死で自制をしていた。

 「ありがとうございます。お家はん」

 ときは深々と頭を下げた。

 吉のの思惑は、この時のときには、わかるはずもなかった。



 智也、とき、しのぶが車の前の座席に乗り、寛道が小型トラックの荷台に乗った。
 車はすぐに目的地に。

 「すぐ近くやね」

 しのぶがときを見て一言。


 「家まで、歩いて10分位どす。うちはこの界隈でないと、よう生きてはいけまへん」


 ときがしのぶに答えた。
 四人は荷物を新しい家に運び始めた。


 「これは、どこがええ」


 寛道が箪笥を持ち上げたまま、ときに聞いた。





 

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