114歳の美女
 「わかった」


 寛道が先に帰って行った。


 しのぶは思い切り吉のを悪者にしょうと考えていた。

 息子の寛道がいると話し辛い。それで、しのぶは寛道の帰りを急がせた。


 ときも智也に、レンタカーの返却を急がせた。

 ときとしのぶの二人きりになった。


 しのぶがセカンドバッグの中から一枚の写真を取り出した。


 それは、ときの母親の写真だった。


 「話の前にこれを見て」


 しのぶがセピア色の写真を、ときに差し出した。


 「あっ、お母ちゃんの。どうして、これを」


 「ときさんのお母さんに、村島家の嫁が、この家の大事を守り抜く為に頂いた物よ。その裏も見て」


 ときが写真の裏を見た。それは、見覚えのある母親の筆跡だった。






 
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