114歳の美女
ときが部屋に戻る頃合を計り、寛道が物干しへ。
物干しには、家族とは別の一角に、和装関係の洗濯物が。
「とき姉さんの洗濯物に違いない」
寛道が洗濯物をなにげなく見詰めた。
足袋、肌着、裾よけ・・・。
とき姉さんの分身が風に揺れている。
「とき姉さんは、いったいどんな生活を送って来たのか」
「不思議だらけだ」
寛道の独り言が物干しに響いた。
京都の古い町屋の屋根、屋根、屋根。太陽の陽射しが古都を優しく照らしていた。