114歳の美女


 「水・・・」


 智也が手を伸ばした。

 「はい、お水」


 ゴクン、ゴクン、ゴクッ・・・。


 智也はコップの水を一気に飲んだ。


 「大丈夫どすか」
 「・・・ああ」


 智也がうつろな瞳でゆっくりと左右を見渡した。
 女性の部屋。


 (ここは・・・どこだ)


 智也が視線をさ迷わせた。
 女性がいる。
 女性は『花簪』の女将 花香。



 (あっ、花香の部屋だ)



 智也が酔いが回る頭で、何とか居場所を識別した。


 「す、すみません」
 「いいえ~」


 花香を見ると、浴衣姿だった。
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