114歳の美女
 和服姿なので、古田はときの席がすぐにわかった。

 「お待たせしました」

 古田がときに声を掛けた。

 「お呼びして申し訳おへん」

 ときが古田に小さく会釈をした。


 「いいえ。それで、話とは」


 「星田の事ですが。最近、遅い日が連続どす。仕事、何とか、なりまへんやろか」


 「遅い日が連続・・・」


 古田は首を傾げた。


 「星田君は、毎日6時までには帰られていますよ」


 「えっ、ほんまどすか。・・・何でやろ。課長はんは、何かご存知ないどすか」


 「ええ、今の所は」


 ときがバッグを、ぱちんと開けた。そして、中から携帯電話を取り出した。


 「番号を教えますから、何かわかりましたらお電話もらえますか」


 ときが液晶画面に、自分の電話番号を映し出した。その携帯電話は、実家に戻ってから、ときが購入した物だった。





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