114歳の美女
 古田がそれを素早く手帳に書きとめた。


 「なら、何かわかりましたら・・・。うちは、これで失礼します」


 ときは着物の裾を翻しながら帰って行った。


 「ええ女やなあ。結婚しても変わってへん」


 古田は硝子越しに、ときの後ろ姿を小さくなるまで見送っていた。

 「チャンス到来。どう攻めてこましたろか」

 古田はニタッと笑って、策を一心に思い巡らせていた。



 それ以来、古田は智也の帰りを待ち、分からぬ様に後を付け出した。そして、智也の馴染みの店『花簪』を探り当てた。





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