114歳の美女
 「負け惜しみ言ってら」
 「所詮写真は写真よ。修正だって出来るし」
 

 しのぶは食い入るように一点を見詰めている。
 

 「わかった。わかった。認めたくないんだ。でも、僕がとき姉さんと呼ぶのは、変じゃないだろう」

 「まあね。それより、早く会わせてよ。私、さっきより猛烈に会いたくなっちゃた」
 
 「慌てなさんな」

 「おい、寛。会わせろと言っているのが、てめえわからないのか」
 
 「仕方の無い奴だな。はい、はい、いま会わせます。会わせますから」


  二人はときの部屋に向った。
 

 「とき姉さん、寛道です」
 「あっ、寛ぼん。お入りやす」

 
 中から、ときの声がした。
 寛道が障子の戸を開けた。
 
 ときは文机に向って正座で座布団の上に座っている。
 顔をこちらに向けた。




 「あっ!」




 思わずしのぶが内奥から声を漏らした。





 
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