114歳の美女
 ときが運転している俊介を見た。俊介の顔は、鼻が高く横顔が素敵だった。

 (5年前は超イケメンの坊やだったけど、今は違う。甘いマスクに、男らしさと凛々しさが加わっている)

 ときが俊介の横顔に見とれていた。


 その時、大型トラックが、俊介の車と併走し出した。トラックの運転手が、しきりにときを、目で舐め回している。

 「くそっ」

 俊介がアクセルをググッと踏み込んだ。
 大型トラックは、だんだんと小さくなって行った。


 「ニューヨークに行きませんか」


 大型トラックを追い抜いて大胆になっていたのか、俊介が思い切ってニューヨークという言葉を口にした。

 「ニューヨーク。おお~こわ。うちは神戸でも生まれて初めてやのに、ニューヨークやて。恐ろして、恐ろしいて。窒息で、即、即死どすわ」

 「うっふっふっふぅ・・・」

 俊介が声を出して笑った。





 
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