114歳の美女
 ときはシャワーを終え、鏡に全身を映した。
 120年生きた体が、鏡に映っている。


 ときが全身に目を這わせた。



 「皺やたるみは・・・。大丈夫」



 ときの体は120歳の老いぼれた肉体では無く、20代の瑞々しい肉体だった。
 ときが鏡の中の自分に、こっくりと頷いた。


 ときはバスタオルを体に巻いて、ベッドに潜り込んだ。


 俊介がバスルームへ。


 俊介がバスルームに行くのを見届けると、ときはバスタオルをベッドの下に落とした。
 素肌の感触が、ときには心地良かった。


 その時、一瞬、母親と吉のの顔が・・・。
 天井を見て寝ていると、ときの脳裏に二人の顔が浮かび上がった。


 「ごめんやで、お母ちゃん」


 「許してな、お家はん」


 二人に許しを請うと、ときは脳裏から二人を消し去った。










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