114歳の美女
 「何で、ときが」
 「私も、それは分かりまへんけど」

 「どうやった」
 「憎たらしいほど、綺麗どしたわ。5年前より、むしろ若くみ見えました。私がお婆ちゃんどすのに、奥さんは、まだ30前。ほんま、お化けどすわ」


 「お化けか。そんなに、若く見えたか」
 「腹が立って。腹が立って。かみ殺してやりたい位どす」


 「花香、物騒な事を。まあビールでも飲んで気を沈め」


 智也はコップにビールを注いで、花香に渡した。花香はそれを一気に飲んだ。


 「あっ、そや。ビールを飲んで思い出しましたわ。奥さんはその時、明治2×年生まれや言うて、運転免許書を・・・」


 「運転免許書。あいつそんなもん持っていたんか」
 「ええ、持ってはりましたわ。写真を確かめたから間違いおへん」


 「確かか」
 「ええ、明治2×年生まれやと、きつい冗談言いはって」


 「それ、冗談や無くて事実やで」
 「えええっ!嘘!」


 花香が血相を変えて驚いた。





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