114歳の美女
 近くの公園に着いた。


 ときが公園の中を見渡した。
 ベビーカーに赤ちゃんを乗せた母親。
 小さな子供を連れた二人の母親。


 ベビーカーの赤ちゃんは寝ている様子。
 小さな子供は走り廻って遊んでいる。


 ときが近くのベンチに座り、母親達の様子を観察した。
 小さな子供を持った二人の母親が、赤ちゃんを持った母親に近付いた。


 3人は楽しく会話を始め、時折り笑っている。
 その内、小さな子供達が滑り台のそばに行き、手招きをして母親達を呼び出した。


 母親達3人が滑り台の方に歩き出した。
 ベビーカーの赤ちゃんは、母親にそのまま置いて行かれ一人ぼっちに。


 「今や」


 ときが足早にベビーカーに近付いた。
 赤ちゃんはすやすやと眠っている。
 ときがベビーカーのシートベルトを外し、赤ちゃんを持ち上げた。


 柔らかい柔らかい赤ちゃんの感触。
 鼻をくすぐる赤ちゃんの甘い香り。


 「可愛い」


 ときが抱き上げても、赤ちゃんは安らかな顔をして眠っている。


 「赤ちゃん、うちがお母ちゃんやで」



 「お母ちゃんやで・・・」



 ときが赤ちゃんに語り掛けた。





 
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