114歳の美女
 




 「あかん。水。水はどこや」




 「水、水、水・・・」




 「水を出さんかい」



 ときは狂ったようになり、水を求めて駆けずり回った。
 前方に小さな子供が、ペットボトルに入った水を飲んでいる。


 ときが全速力で走った。
 着物の裾が捲くれ上がるのも気にせずに。


 「水をよこさんかい」

 
 子供の所へ来ると、ときがいきなり子供の水をもぎ取った。
 ときの凄まじい形相に子供は驚き固まっている。


 ペットボトルの底に水は少ししか無い。


 「やべぇ」

 「これじゃ、足らねぇ。畜生!くそガキめ。こんなに飲みやがって」


 ときが慌てて水を口の中に流し込んだ。
 子供は何が起こったのかわからな様子で、ポカ~ンと、水を飲むときを見ている。


 子供の視線がときの顔に突き刺さった。









 「ギャー、ギャー--ッ・・・・・・!」








 思わず、子供がときの顔を見て、腹の底から悲鳴を上げた。
 子供の目には、ときの顔が皺に覆われた化け物に見えた。






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