114歳の美女
 「やっかいな仕事とはなんどすか」

 吉のが松に質問をした。



 「ときの子孫を、絶対に残さん事どす」



 「子孫を残さん?」


 「もし、ときに子が生まれて、その子がときより長生きしたらどうするのや。例えば、ときの倍。いいや、その倍。最悪の時には、永遠に生きてみなはれ。村島家は化け物の家。妖怪を生み出す家系になってしまいますやろ。それを阻止するのが嫁の務めどす」


 「お義母はん、どうやって阻止するんどすか」


 「薬を飲ませてもええ。手術をしてもええ。一番ええ方法は、男はんをときに近づけん事どす」


 「男はんを近づけん言うたけて、四六時中、見張っている訳には・・・」


 吉のは困り果てた顔をした。姑が言ったように、それは本当にやっかいな仕事だと、思えたからである。





 
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