114歳の美女
 ときと智也は、四条通りを花見小路通りに向って歩いていた。

 行き交う人たちが智也を、嫉妬の目で見詰めている。

 智也は嬉しくもあり、気恥ずかしくもあった。


 ときの和服姿は、粋で、適度に色気があり、人目を惹いた。


 「星田はんは、こんな所で時間を潰してもええのんどすか」


 ときが意地悪な質問をした。


 「仕事ですか。先日は、休日を返上して仕事もした事ですし。こんな時間があっても誰も文句を言いません。僕の事は気にしないで下さい」


 「気楽なお仕事でよろしおすな」


 ときがちょっぴり皮肉を言った。


 ときのいけずな表情も、智也はたまらなく素敵だと思った。


 二人は四条通りを左折し、花見小路通りへ。






< 82 / 321 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop