かくれんぼ、しよ?
「気をつけること?」
気をつけること……危険なら、あのゾンビのことは身を持って知った。
けど、もしそれ以外なら……これ以上、怖いことがあるなんて、心が折れそうだ。
「それはね――」
ミヅキは言いかけて、突然、口を閉ざした。
「なんだよ?」
訊ねるが、ミヅキはおれの言葉を聞いていない様子――と、思ったら。
「きゃはははは!ねえ、お兄ちゃん、遊ぼうよ!」
いきなり、悲しげだったその顔に笑みが張り付いて、壊れたように笑いだした。
「おい、どうした!?」
「ね、お願い!一緒に遊ぼう!」
ミヅキは、おれの手を握り、くるくると踊るように歩き出す。
屈託のない笑顔……というにはあまりに不気味だが、楽しそうに笑っている。
それは、やはりどこかユミに似ていた。
けど、俺の手の先にいるのはユミじゃなくて――正体不明の、少し不気味な少女。
それでも、ミヅキを突き放す気にはならなかった。
「……よし、何して遊ぶんだ?」
「じゃあね、かくれんぼ!ミヅキが隠れるね!十数えたら探してね」
「わかった。十でいいんだな?数えるぞ」
自分の腕で目隠しして、数えた。
「……きゅう、じゅう。もういいかい?」
……返事は、ない。