かくれんぼ、しよ?
外は、相変わらずどことなく不気味な雰囲気が漂っている。
じっとしているわけにもいかず、おれたちは、当てもなく歩き出していた。
「探すっても、どうしような?」
「うーん……ゾンビもいるし、ね」
半ば勢いのみで出てきたようなものだ。
どうすればいいか、正直、おれには見当もつかなかった。
「せめてもう少し村のことがわかれば……例えば、この村だって閉鎖的ではあるが外と繋がっていた道もあるはずだろ?そういうところを探せばいいんじゃないか?」
「たしかに、そうだな。外への道か」
さすが、マコトは頭が切れるし頼りになると思う。たまに心配性が過ぎるけど。
「でもさ、カンノさんは出る方法わかんないって言ってたよねー?元々この村の人だったカンノさんなら、そういうところは行ってみてるんじゃないかな」
「まあ、それは、そうだけど……」
「ま、でも何すれば正しいかなんてどうせわかんねーんだし、とりあえず探した方がいいよな!」
とはいっても、探すにしてもやっぱり、どこに行けばいいかわからない。
片っ端から村の外周を歩いてみるか?……そんなことしている間に鐘が鳴ってしまいそうだ。
「隅から見ていくより、村の地図とかあればいいな……公民館とか、小学校とか、ないかな?」
「きっと、そういう建物なら見ればわかるよね!とりあえずもう少し歩いてみよう」
「そうだな、ゾンビがいないといいな」
……と、そう言った時だった。
低い唸り声と共に、建物の陰からゾンビが現れた。
「わ、」
叫びかけたミクの口を、慌てて塞いだ。
どうやらゾンビは、こちらには気付いていないみたいだ。
猫背の人が空を見上げるような体勢で、ゆらゆらとおぼつかない足取りで歩いている。
マコトの方を見ると、目線が合った。
共に頷いて、ゆっくりと後退する。
そのまま、ゾンビを迂回するように進路を変えた。