かくれんぼ、しよ?
◇◇◇ミク
「ユウイチくん、大丈夫かなあ……」
マコトくんに止められて、送り出したはいいものの、やはり不安だ。
梯子を上っている様子も、落ちたらどうしようかと見ててハラハラする。
「大丈夫だよ、きっと。……ユウイチには悪いけど、他に方法が思いつかない」
マコトくんはそう言うけど、何もユウイチくんが一人で危ない目に遭わなくてもいいと思う。
でも、今さらどうしようもない。
無事を願いながら、ただ、ユウイチくんを見ていることしかできなかった。
梯子を上りきったユウイチくんが、鐘の前に立った。
手を伸ばして、触れようとしている。
大丈夫なのかな――そう思ったとき、パッと、小さい女の子が鐘の傍に現れた。
「え、何、今の!マコトくん、見た?」
「急に、現れたよな……?」
マコトくんも見てたんだ。
やっぱり、そう。何もないところから、突然現れた。
ぶんぶんと、首を縦に振った。
「なんか、話してるみたいだな」
「もしかして、あの子がミヅキちゃん?」
首を傾げながら、マコトくんの方を見た。
「そうかもしれないな……あ!」
マコトくんの声に反応し、鐘の方に視線を戻した。
すると、女の子と話していたユウイチくんが、倒れている。
「ゆ、ユウイチくん!」
女の子は、そんなユウイチくんのことをただ見つめていた。
「マコトくん、行かなきゃ!」
見ていられず、ユウイチくんの元に走り出そうとした時――
――ゴーン……
鼓膜を刺激したのは、聞き覚えのある音だった。