かくれんぼ、しよ?





暗転の末――ハッと、瞼を持ち上げた。





なんだか頭がぼーっとする。何してたんだっけ、おれ。


なんで寝てるんだ?体を起こす。


「いてっ!」


何か硬いものに、思い切り頭をぶつけてしまった。


頭をさすりながら、何にぶつけたのかと目をやると、そこには大きな鐘。



――ああ、そうだ、ミヅキが来て……そう、すべてを思い出した。


辺りを見回すが、ミヅキの姿はない。


さらには、ミクとマコト、それにコロの姿もない。



「なんだ、置いてきぼり?」


おれの意識がどこかに行っていた間に、何かあったのだろうか。


まあ、何かあったんだろう。


何もないのに、あいつらが置いていくわけない。



……とりあえず、待機するか。


誰かが鐘を鳴らしに来たら、止めなければならない。


「よし!」


胡座をかき、鐘を鳴らす何者かを止める覚悟を決め込んだ時――



「一度目の鐘、鳴ったよ」



「うわあ!」


ひょっこりと、再び鐘の向こうからミヅキが顔を出した。


カンノといい、ミヅキといい……親子共々、心臓に悪いことはやめてほしい。


と、いうか、それよりも。



「か、鐘、鳴ったのか?」


ミヅキは、コクリと頷いた。


あの光景を見ている間に、鳴ってしまっていたのか。


結局、誰が鳴らしたのか。


それに、さっき見ていた光景は何だったのか。



――そういえば、ミヅキが『教えてあげる』とか言って、おれはあの光景を見せられたんだ。


「ミヅキ――」


どういうことなのか聞こうと、顔を上げたが、そこには、ミヅキの姿はなかった。



相変わらず、よくわからないやつだ。



一度目の鐘が鳴った以上、ここにいるのは危険かもしれない。


ミクとマコトに何があったのかも気になるし、探しに行くことにした。




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