かくれんぼ、しよ?
「ここだ……」
小屋の前で立ち止まった。
足元から弱々しい声が聞こえて目をやると、コロが不快そうな表情を浮かべていた。
……そういえば、おれがこの中に入った時もなんだかいやな匂いがしていた。
人間のおれでも気分を害したのだ。コロにとっては、相当のものだろう。
「おまえは外にいていいからな。おれが見てくるよ」
まるで言葉が通じたようで、コロは身を引いた。
扉には、鍵はかかっていない。引手に手をかけ、ゆっくりと引いた。
そして、目に飛び込んできたものに、おれは――卒倒しそうになった。
「な、なんだ、これ――」
小屋の隅に置かれたろうそくが、不気味に室内を照らしている。
そんな室内は、辺り一面、赤、赤、赤――。
天井からぶら下がっている……人の、頭。
足元に転がっている、変色した、人間の腕や脚。
あまりに凄惨な光景に嘔吐しそうになり、慌てて口を抑えた。
……なんなんだ、これは。こんなところにマコトがいるっていうのか?
今見ているものが現実なのか、疑いたくもなる。
そこらじゅうにある人間の体のパーツは、パッと見ただけでは何人ぶんかわからない。それだけの数がある。
ふいに、天井からぶら下がる頭のひとつが、風に揺られてこちらに顔が向いた。
それと目が合い――現実を信じたくない気持ちが加速した。