終わらない物語∞始まり

転入生




放課後。

罰則を受けるために職員室に行くと、先生が僕を手招きした。


「よく来たな山吹。」
「悪役みたいですよ…」


先生はなにやら悪役みたいな顔でニヤニヤしていた。
そしてその横に…

―誰だろう?

女の子が立っていた。


「山吹、罰則課題は免除だ。」
「本当ですか!?」
「変わりに、」


先生はまたニヤッと笑った。


「彼女に学校を案内してあげなさい」


先生がそういうと女の子は一歩前にでた。


「よろしくお願いします。」


そしてそう言って頭を下げた。


「あ、うん…よろしく…」


……?
どこかでみたことあるような…、
気のせいか?


「あ、僕、山吹陽祐。君は?」


僕が問うと、彼女は笑顔になった。


「天野友里だよ、陽祐っ」


―じゃあ陽祐ってよぶね!―


…なんだ?
懐かしい…ような…?


「……?陽祐?」
「あ、うん、よ、よろしく天野さん」


というか初対面で呼び捨てとは…


「じゃあ…行こうか?」
「うんっ!」


僕たちは先生に一礼して職員室を出た。



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