ルチア―願いを叶える者
「私は…力を使わないって言ったでしょ?だから…」
「では、何故うわごとでルカさんに謝っていたんです?」
「!!!!」
うわごとで…謝ってた…?
「それは、あなたが力を使ったから…約束を守れなかったからじゃないですか?」
「違う……違うよ…」
もう聞かないで…
もう隠し通す自信ないよ…
アルの目、すごく真剣。
なんで……?
アルが私に手を伸ばす。
「っ!!」
とっさに目をつぶった。
「花音…ならなんで泣いてるんです…」
「あ………」
アルは私の目元を親指で撫でる。
「あなたは、嘘が下手だ…」
あぁ……
瞼が熱い………
そうか私………
泣いてたんだ………