花嫁に読むラブレター
涙に濡れた瞳が動揺で揺れる。驚きと、不安がまじった、そんな面持ちのまま、ユンは頭が飛んでしまいそうなほど強く首を横に振った。
「違うよマイアさん! ぼくの話を聞いていた? ぼくはこれからもマイアさんに傍にいてもらいたい!」
「なら、傍に置いて欲しい」
マイアは小さな声で、俯きながら呟いた。
やっぱり自分は卑怯だ。
ユンの意思を確かめてから、自分が傷つかない答えを用意している。ユンがなんとなくこう答えるんじゃないか、と知っていながら、はっきりと問う勇気がなく、曖昧に導き出しているのだから。
ぐっと強く目を閉じたとき、躊躇うようなユンの声が聞こえて目を開けた。
「……本当にいいの?」
言葉なくマイアが頷くと、ユンはぱあっと笑顔を見せた。
マイアは、ユンのこういう笑顔を見るのが大好きだった。曇り空を見ていて、今日は雨が降るのかしら。と憂鬱な気分だったとき、思いのほか晴れ出した空を見て心が弾む気持ちと似ている。
「もし、本当にいいのなら、これを受け取って欲しいんだ」