花嫁に読むラブレター
「薬の量が減ってきているってことは、良くなってるってこと?」
「そうですねえ。私はお医者様ではないので詳しくはわかりませんが、ユン様のお話だと、命を落としやすいのはまだ生まれて間もない小さなお子さんだとか、体力の落ちてしまった老体の方みたいですよ? だからマイア様、大丈夫です!」
曖昧に頷いて、マイアは笑顔で「ありがとう」と呟く。
すべての料理を置き終わると、それでは、と来たときと同じように笑顔のまま退出していった。
きっと、彼女の目には、ユンの病気を心配して落ち込んでいるように見えたのだろう。けど、実際はどうだろう。流行り病に罹り、会えなくなったユンを心配しているのも確かにある。けれど、心配している裏で、常にステイルが生きていた。鼻で笑って、不機嫌になって、手を差し伸べてきて。そんなステイルが生きている。顔がぼやけてしまったステイルが、今も昔と変わらない声でマイアを叱咤するのだ。
ふとした瞬間、でも、ステイルはもういないのだと気づく。