花嫁に読むラブレター
「……マイアさん、久しぶりだね」
「うん」
ベッド脇に置かれている丸い腰掛けは、少し前までカーヤが腰かけていたのだろう。まだほんのりと温かい。
「マイアさん、なんだか痩せたね」
ユンは半身を起こして、マイアと目線を合わせる。
まだ青白さの抜けない顔色を、マイアは見つめた。声も掠れて、まばたきをするのさえ、苦しそうに見えるのに、まつ毛の奥にある瞳は、驚くほど強い光を放っている。思わず目をそらしてしまいたくなる衝動を抑え、マイアはとぼけてみせた。
「そうかしら。ユンほどじゃないわ」
冗談を言って、場を和らげようとしてみたのだが、ユンは変わらず真面目な顔つきを崩さない。
「――彼のこと、聞いたよ」
「そう」
ただ、一言だった。
それ以上の言葉は、お互い必要ないとでもいうように、それ以降、重い空気が二人の間に流れた。
いつの間にか俯いてしまった顔を上げると、ずっとそうしていたかのように、ユンと目が合った。何か言いたそうな面持ちのまま、無言で微笑むだけ。