花嫁に読むラブレター
――ああ、やっぱり優しい。
そして、痛い。
自分ではなく、マリーおばさんの心配をするステイル。誰に対しても、等しい気持ちで接することができるステイルは、とても羨ましい。同じ環境で、同じように育てられたはずなのに、こうも違う。
その羨望は、やがて憎しみになる。矛先が、マリーおばさんに向かっていくのが自分でもよくわかった。国から雇われているだけのおばさんは、母親でも親戚でもない。全く知らない他人だ。けれど、少ない給料で雇われ、それでも楽しそうに自分たちと過ごしていることも知っているし、何より本当の娘のように扱われていることも知っている。けれど今、マイアはお門違いとわかってはいても、マリーおばさんに苛立ちを隠せないでいた。
(別に……ステイルと結婚したかったわけじゃないもの)