花嫁に読むラブレター
「――うん。ユンがよければ」
マイアが言うと、ユンが勢いよく顔を上げた。
泣いている――そう思ったけれど、ユンは泣いていない。けれど、寂しそうだった。青い瞳は湖面が揺れるように、ゆらゆらと波立たせている。
ユンの唇がゆっくり開き、息を吸い込む。
「なんで……なんで、ぼくがよければって……。手紙でもそう書いていたよね? ぼくは最初からマイアさんに結婚を申し込んでいるのに」
「でもユン。あれからあなた、結婚の話なんて一度もしなかったわ。わたしは自分の性格が誰かを苛立たせることくらい知っているもの。大人になったって、ちっとも変わらない。いつも誰かを怒らせたり悲しませたりしてるのよ。そんな自分に変わらず好意を抱いてくれるなんて思えない。……だから、わからなくなったのよ。不安なのよ」