花嫁に読むラブレター

 ひとつ口にしてしまえば、あとはもう止まらなかった。

 自分の身勝手な行動や言動、幼さから他人にどう思われるのか。自覚せざるを得ない。今までうっすらと認識していても、あえて目を逸らしていた。けれど、全部が露呈されていく。あまりの情けなさに、視界がぼやけていくのがわかった。机の下に隠れているスカートを握りしめ、懸命に耐えようとしたが無理だった。大粒の涙がぽつりぽつりとテーブルに染みを作る。

 ユンがよければ。

 そんなことを言っても、実は自分が傷つかないよう謙虚に振る舞っているだけだとマイアは知っている。マイア自身が強くユンを求めて、もし拒絶されたら。考えただけでも羞恥心が襲う。だから控えめに、委ねるように訊ねた。断られても、「仕方がないわよね」と笑って言えるために。ずるいと、我ながら呆れる。

「マイアさん。ぼくマイアさんと結婚したいって考えたときから、気持ちは全然変わっていないよ」

 マイアが顔を上げると、ちょっと照れくさそうに頬をかくユンと目が合った。
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