二重人格神様
そう、だよね。海鈴さんにも守らなくちゃいけない者が沢山いるんだよね
神様の世界はよくわからないけど、この世界の中心なんだから…
私も…覚悟しなくちゃ、いけないの?
おじさん、おばさん……お父さん…
「………………」
うん………迷ってなんら、いられない
何も知らないんだもん。おばさんたちは。だから、知ってる私だけが犠牲になればいい
記憶を消して…例え覚えてなくても、私は…覚えるから
「…海鈴さん」
「…ん?」
「わかり、ました」
「…」
「私の大切な人達を、守って下さい」
大丈夫。大丈夫だよ
その場から立ち上がり海鈴さんに頭を下げると、彼はホッとしたように頷く
「良かった。大丈夫だよ、いのりの大事なものは守るから」
「…………」
「じゃあ…さっそく、ことにうつす。僕は出掛けるから、部屋に戻ろう」
「あ…いえ。私は、少しここにいます」
「……………」
「ほ、ほら…月…もっとみたいなぁーて…」
「…………」
「…駄目、ですか?」
一人は危ないかな?だけど、わたし…
「その」
「わかった。いいよ」
「?」
「だけど、やはり危ないからアレスを呼ぶよ。来るまでは…好きにすればいい」
あ…海鈴さん…
何気ないセリフに胸が痛くなる
海鈴さん…わかってるんだ。私が今…泣きたい気持ちを押さえてるの
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