二重人格神様
別々に生活を?しかも、人間は神様の存在をしらない…
「簡単だよ、いのりが言った通り、戦争が起きたから」
「…あ」
「引き金はね、ある女性の神が…人間に暴行され辱しめられたことだった」
「…!!」
グルッと湖に背中をむけ海鈴さんは腕をくむ
「その彼女は、神達に愛されていた。人間とのわだかまりにも心を痛め、共存を強く願っていた。それもあり、優しく美しく、力をもつ彼女は皆の憧れだった」
「…」
「けど、彼女が人間に傷つけられた、そしてその犯人が人間だと言うことに、神達は怒り、日頃から貯まった感情があふれ、戦争になったんだ」
「…はい」
「そして、そのトップに立ったのが彼女の伴侶。彼が神を引き連れ、争いが始まった」
「…」
「長い時間、気がとおくなるほど月日をかけた争いは、神も人間も犠牲者がたえなかったらしい」
「…はい」
「終わることのない争い、そう誰もが思っていた時だった…」
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