二重人格神様






だ、だって……


太陽の光りを浴びる岩の上に、一人の男性がうつ伏せになりながら眠っていたのだ



な、なにあの人…神様の岩なのに…なんて無礼なんだろう




「…………」


足音を立てないように、恐る恐る近づけば、顔は見えないものキラキラと輝く髪の毛の色にドキッと胸がある



「………あ」



銀色に輝き、サラサラと風に揺れる髪の毛



覚えてる、と、言うか…記憶に新しいその姿


「……この人…って」



…龍……神…様?


おばさんが話してくれた龍神様


うそ…二度は会った人はいないって…言ったのに…


「………って」


私ってば、この人が本当に龍神様って事を前提に考えてる



本当に……龍神様…なのかな?


ジャリ、ジャリと石をふみ私はゆっくりと近付く


聞いても…いいのかな?本当に、この綺麗な男の人が…龍神様なのかってことを



< 39 / 460 >

この作品をシェア

pagetop