二重人格神様
もしかして、この話の流れで切り出せば…助けてくれたりするのかな?
そう彼の様子を伺うと、彼は私の前にしゃがみこみゆっくりと口を開く
「そこで、提案があるんだ」
「…てい…あん、ですか??」
「そう。こうなったのは、キミを口説いた僕のせいでもある。だから、キミを守らせてくれないかな?」
「………え?」
「僕の花嫁にしばらくなり、僕の世界でくらし…ほとぼりが冷めるまで守ってあげる」
「…………」
うそ…私が考えていたことを提案され、彼を見つめればそのまま濡れた私の髪の毛を触る
「いい考えじゃないかい?」
「…それは」
嬉しい。だって、守ってくれるんだもの。あの様子をみていると彼らより海鈴様たちは偉いんだと思う
でも、だけど…花嫁になり、神様の世界で暮らすだなんて…
不安と混乱がおそい、視線を反らすとそのまま頭を撫でられる
「安心して。悪いようにしないから。きちんとこの世界に返すと約束するから」
手を離し、小指をわたしにむけニコリと微笑む
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