不思議電波塔
ユニスは肩で息をしている。ユリエは安心させるように言った。
「眠ってください。私にお任せください」
抱きかかえて立ち上がる。ユリエはふたりに尋ねた。
「申し訳ありません。宿を探しているのです。ゆっくり休めるよう、出来れば静かなところがよいのですが。ケファウルにはお詳しいのでしょうか?知っていたらお伺いしたいのですが」
「詳しいというほどでもないが…。俺もついさっき宿をとってきたばかりだ。大きくはないが良さそうなところだったぞ。そこで良ければ案内するが」
「ありがとうございます」
女性はユリエに「ごめんなさいね」と言った。
「こんな子がひとりでいて様子がおかしかったものだから、つい」
「いえ。私もマスターを心配していたのです。姿をとろうかと迷っておりましたので」
「…お兄ちゃん、大丈夫?」
女性に抱かれていた子がその時初めて言葉を発した。女性は穏やかに言った。
「大丈夫よ」
「さて。じゃあ行くとするか。名前を言っておこう。俺の名はエレシア。こっちはレミニア。この子がイレーネだ」
「私はユリエ。マスターのことは…様子を見てお話しします」
「ふうん。よくわからんがいろいろありそうだな」
ふとしたことで出会ったエレシア、レミニア、イレーネに、ユリエはユニスを連れついていくことにした。