天使の瞳

「別にいいやん」


タクはあたしが寝ているベッドの横に足を滑り込ませる。


「え、タクここで寝るん?」

「寝る」

「下で寝て」

「嫌や、背中痛い」

「じゃあ歩夢の部屋で寝て」

「行くの面倒くさい」

「狭いやん」

「俺、狭くない」


全然話しにならないタクに頬を膨らませ、あたしは壁に寄り添った。

電気を消して秘かに聞こえるテレビの音。


時々タクが変えていくチャンネル。


「なぁ、歩夢っていつもおらんの?」


不意に聞こえたタクの声。


「うーん…最近よくおらん」

「へー…アイツ、ヤりまくりやな」

「つか、何でタクはいっつもそっち方向なん?」

「それしか脳ないから」

「マジ、あほ…」


クスクス笑うタクの声。

そんなタクの笑い声を無視しながらあたしは強く目を閉じた。…んだけど、唇に触れる柔らかい感触に思わず閉じていた目を開けた。

目の前にタクの顔。塞がってるのはタクの唇とあたしの唇。


思わず今の現状にビックリしたあたしはタクの身体を強く押した。
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