天使の瞳

「ちょっと、カズ。それ取って」


女の先輩がカズ先輩の方に手を伸ばす。

そして渡されたのが一冊の分厚い本だった。


――…卒業アルバム。


それは千穂と晃くんが卒業した中学校の名前だった。

…とすると、先輩達は千穂達と同じ中学出身。


「ほら、この子」


女の先輩が捲って指差した場所は一人の女の子。

黒髪で肌の白い綺麗な人。


そう言えば…なんとなく似てる様な、…気もした。

そう思うと鳥肌が立つ。

今にも額から汗が滲んできそうだった。


「え…分からん」


タクがジッと見つめて考える。


「ほら、晃達も知ってると思う」

「誰やろ…」


先輩が言った後に晃くんが小さく呟く。


そして、「あっ!!」と声を出したのは千穂だった。





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