年下の不良くん

私も何かを言い返したい気持ちはある

だけど、こんな人達と面識のない私は、怖くて何も言えない

ただ怯えて黙るしか出来ない自分が、心底情けない…

「きゃはは、半泣きとかかっこわりぃ~
ちょっと、アンもやっときなよ
翔の元カノな訳なんだし、する権利はあるっしょ」

「だねぇ
させてもらおっかな~」

そう言って、この間清水くんに言い寄っていた彼女が出てきた

元カノなんだ…

「何で、こんなブスに負けたんだろねぇ
ホント、意味わかんなぁい」

シュンと右手が振り上げられて、私は無意識に手で頭を抑えた

「何やってんの??」

打たれる瞬間、男の人の声がして、手がとまった

よ、良かった…

安堵したとともに、いったい誰が助けてくれたのかと声のした方へ目線をやるが、ギャルに隠されて見えない

「何やってんのか聞いてんだよ!!!」

彼の怒鳴り声が、辺りに響き渡る

えっ、もしかして…清水くん…??

「べ、別に何もしてねぇしっ
ただ、話聞こうと思ってっ…!!」

私を打ったギャルが言い訳をするが、

「言い訳してんじゃねぇ!!!」

バレたみたいだった

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