鬼龍‐金色の覇者‐
「誰、人って。」
『匡。』
「「「は…?」」」
『あ、やべ…っ。』
「あ゛ぁ!?」
女の顔が全員、般若の様になっていくのを冷や汗をかきながら見上げる。
姫蝶は珍しく焦った。
「何様のつもりよ、アンタ!」
「何で神坂さんを待ってるわけ?それも名前を呼び捨て…!?」
「神坂さんがどんな人か解ってるの?アンタなんかが近付いて良い人じゃないんだよッ!」
ガァンッ!
女の一人が姫蝶の座っているベンチを蹴った。