鬼龍‐金色の覇者‐
「イイ?この際だから教えてあげる。神坂さんはね、関東トップの暴走族〝鬼龍〟の総長で凄い人なの!!」
「それともあの人に釣り合うとでも思ったの…?ばっかみたい。アンタより美人な女なんか、世の中にはごまんといるのよっ!」
「これから、平穏に暮らしたかったら神坂さんに関わらない事ね。ブスッ!」
――…カッチーン
『ブスにブスなんか言われたかねぇよ。』
「は……?」
女達は突然喋った姫蝶の言葉に着いていけず呆気にとられる。
姫蝶はいつの間にか俯いていた頭を上げて、女達をギロリと睨む。
『それとも、自分等が美人とでも思ってるわけ…?』
そう言うとハッっと鼻で笑う。