奇跡事【完結】
「わんぱくで、男勝りなんだよ。本当に。昔からああだ。
だからこそ、マークは親になって欲しかったんだろうけどな」
「それはわかる気がする。あの人、優しそう」
サーシャがそうやって、もういなくなった彼女の方を見つめながら目を細めた。
カタラもそれに静かに口角を上げるだけ。
僕も思った。
あの底なしの明るさは太陽みたいで、一緒にいるだけでパワーを貰えそうだ。
「さ、案内しよう」
荷物を手にすると、僕達は先を歩くカタラの後を付いて行った。
港からデスタンはかなり遠いとカタラが言っていたが、本当だった。
道は平坦だったけど、距離がある。
これは往復するとなると大変だ。
やっとの事でデスタンに到着した僕達。
その時にはもう辺りは薄暗くなっていた。
相変わらず、サーシャは元気だったけど。
カノも意外にピンピンしている。
疲れているのは僕だけのようだ。