奇跡事【完結】
「見えたな」
「ここがデスタン?」
「そうだ」
僕達の村より大きいデスタンは森と塀に囲まれていた。
レンガで出来た家の数々。
もっと、僕達の村と同じ感じを想像してた。
森に囲まれているけど、村の中は綺麗に舗装されている。
自然と一体化している感じではない。
見渡してみてもマヒアみたくお店などが見当たらなかったから、何か欲しいものがある時は港まで出なくちゃならないのだろう。
久々に帰郷したというのに、カタラは誰にも声をかける事なく、真っ直ぐに奥へと進んで行く。
滅多に人が訪れないからか、僕達は好奇の視線に晒された。
そこに歓迎している雰囲気はない。
寧ろ、白い目で見られている様な気さえした。
……これって、カタラが言っていたコパルトブルーの瞳に関係している?
その所為で疎まれたって言ってた。
「……」
サーシャはその視線に耐えられないみたいだ。
何か言ってくるわけではなく、ただジロジロと見られるだけ。
気分がいいわけない。