奇跡事【完結】
「サーシャ!どこだ!」
大きな声で誰かがサーシャを呼んでいた。それにハッとしたサーシャは「はーい」と返事をする。
それからサーシャは俺に頭を下げると、
「ごめんね、もう行かなくちゃ」
と言って立ち去ろうとした。
だけど、その腕を俺は咄嗟に掴んでしまう。
吃驚したサーシャは腕と俺を交互に見ている。
「えっと、何か」
「……、また。また会えるか」
「え」
戸惑った様子のサーシャ。
その顔を見てから俺は今言った言葉を後悔した。
俺は何を言ってるんだ。
俺は呪われているのに。
俺ともう二度と会わない方がサーシャにとっていいのに。