こわれもの

ヒロトとは、友達になったばかりだ。

友達なのだから遊ぶのは当然かもしれないし、ケータイの番号やメールアドレスを教え合うのも自然かもしれない。

しかし、アスカは胸につかえる何かを感じ、ケータイを取り出すのをためらった。

“ヒロトさんは、私以外にも女友達とかいるのかな?

いてもおかしくないよね”

アスカにも、クラスに男友達や仲良く話す異性の数人はいる。

“でも、なんかヤダな……。

ヒロトさんに女友達がいるのは仕方ないとしても、ヒロトさんは、私だけじゃなく、他の女の人にもこうやって親しげに関わってるのかな?”

そうやって考える時間は、数えてみれば1分もなかったのだが、アスカにとっては非常に長く感じられた。

< 29 / 214 >

この作品をシェア

pagetop