純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
春香からの伝言なのかは分からないが、時々、春香が殺された瞬間が夢として現れる。
俺はその瞬間に出くわしていないのに、それでもハッキリと夢に現れるのは、やはり春香からの伝言だと考えるのが妥当だろうか。
殺される恐怖、悲しみ、絶望……そして、──殺した犯人を捕まえてほしいという、思い。
最初はぼんやりとしていた夢の景色は、日を重ねるごとにハッキリと見えるようになり……遂に、俺は犯人の姿を見た。
けれど、その犯人を警察に突き出し、「夢に出てきました」と言ったところで……信じてはくれないだろう。まともに取り合ってはくれないだろう。
「……それなら、俺の手で裁いてやる」
そういう考えが浮かんだその日の夜、いつもの春香が殺される瞬間の夢とは、違う夢を見た。
辺り一面が真っ白で、周りには何もない空間……。そこに俺がいて、目の前には春香が立っている。
春香はただ、泣きながら首を横に振るだけだったが、俺にはそれが「俺の手を血に染めないで」「自分の手で裁くのはやめて」と言っているように見えたため、裁こうなどいう考えは捨てた。
ただの夢かもしれない。けれど、俺はその夢を信じることにした。
俺はその瞬間に出くわしていないのに、それでもハッキリと夢に現れるのは、やはり春香からの伝言だと考えるのが妥当だろうか。
殺される恐怖、悲しみ、絶望……そして、──殺した犯人を捕まえてほしいという、思い。
最初はぼんやりとしていた夢の景色は、日を重ねるごとにハッキリと見えるようになり……遂に、俺は犯人の姿を見た。
けれど、その犯人を警察に突き出し、「夢に出てきました」と言ったところで……信じてはくれないだろう。まともに取り合ってはくれないだろう。
「……それなら、俺の手で裁いてやる」
そういう考えが浮かんだその日の夜、いつもの春香が殺される瞬間の夢とは、違う夢を見た。
辺り一面が真っ白で、周りには何もない空間……。そこに俺がいて、目の前には春香が立っている。
春香はただ、泣きながら首を横に振るだけだったが、俺にはそれが「俺の手を血に染めないで」「自分の手で裁くのはやめて」と言っているように見えたため、裁こうなどいう考えは捨てた。
ただの夢かもしれない。けれど、俺はその夢を信じることにした。