純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
桐生さんに待っていてと言われたけれど、私もその場に行こうと車のドアを開けようとした時……。
「……桐生一夜、くんだな?」
お父さんは口を開いた。
「はい」
それに返事をする桐生さん。
「……俺は、正直、後悔をしている。里桜と本田くんの仲を認めていた、自分の行為を」
「……」
「愛する妻を失い、里桜も失いかけた。そんな現状を救ってくれたのは――桐生くん、君だと俺は思っている」
「……」
「君は俺の娘を誘拐し、監禁した犯罪者だ」
「……はい。まことに申し訳ございませんでした」
「――しかし、それと同時に里桜を救った救世主でもある」
「……え?」
お父さんの表情が、柔らかくなっているような気がした。頭をさげたままの桐生さんに、優しく微笑みかけている。
「里桜は俺のことを気遣ってか、君のことを何も言わなかったが、俺は気付いていた。里桜が君に対して特別な感情を抱いていることを。
君は誘拐や監禁をした犯罪者であったが、それはこの5年間に渡って償ったと見た。だからもう、頭はあげてくれ。謝罪の言葉も必要ない。謙遜も必要ない。
――そして、里桜を救ってくれた救世主である君に、俺から1つ、お願いをさせてほしい」
「……桐生一夜、くんだな?」
お父さんは口を開いた。
「はい」
それに返事をする桐生さん。
「……俺は、正直、後悔をしている。里桜と本田くんの仲を認めていた、自分の行為を」
「……」
「愛する妻を失い、里桜も失いかけた。そんな現状を救ってくれたのは――桐生くん、君だと俺は思っている」
「……」
「君は俺の娘を誘拐し、監禁した犯罪者だ」
「……はい。まことに申し訳ございませんでした」
「――しかし、それと同時に里桜を救った救世主でもある」
「……え?」
お父さんの表情が、柔らかくなっているような気がした。頭をさげたままの桐生さんに、優しく微笑みかけている。
「里桜は俺のことを気遣ってか、君のことを何も言わなかったが、俺は気付いていた。里桜が君に対して特別な感情を抱いていることを。
君は誘拐や監禁をした犯罪者であったが、それはこの5年間に渡って償ったと見た。だからもう、頭はあげてくれ。謝罪の言葉も必要ない。謙遜も必要ない。
――そして、里桜を救ってくれた救世主である君に、俺から1つ、お願いをさせてほしい」