虎目石の瞳に射抜かれて。
すると彼は目を見開き、瞬きを繰り返す。
信じられないという言葉が聞こえてくるようだ。
今さら何を驚く必要があるのだろう。
それは当初、彼と目があった瞬間。
幾人も行き来を繰り返すプラットホームの喧騒の中、揺るぎない虎目石の彼がいたわ。
彼と視線が交わった瞬間、彼はわたしのものだと思った。
その時からわたしは貴方の虜。
貴方はどう?
あれから幾つもの夜を貴方と過ごしているわね。
わたしは貴方にとって運命の女性ではなかった?