ONLOOKER Ⅳ
全ての作品の上映が終わり、いよいよ最優秀賞が発表されることになった。
審査も終わり、あとは優勝高校を発表するだけ、というところである。
『最優秀作品賞は』
しん、とした緊張感が、会場全体を包む。
当然だが、派手なドラムロールも、勿体つけたスポットライトもない。
思わず「意外と地味だな」と言ってしまうあたり、居吹も悠綺高校に慣れてきて(毒されて、と言ってもいいかもしれない)いるんだなと、直姫は思った。
『私立悠綺高等学校です!!』
マイク越しの声が響き渡り、その瞬間、前の方の座席で数人が立ち上がり、飛び跳ねる。
歓声を上げ、拍手に包まれている彼ら彼女らは、当然直姫たちがここ最近すっかり見慣れていた顔ぶれだ。