ONLOOKER Ⅳ



「よくねぇだろ!? なんなら俺が説明してやろうか、教室で40分もナニしてたか詳しく」
「違う!!」

悲鳴のような声で、ユカリは叫んだ。
今にも泣き出しそうな顔で、半ばシュンに縋るように。

「違うんだ……」

シュンが舌打ちをする。
部員たちは、その時になってようやく、シュンの取っていた不可解な言動の意味を、理解した。
あれは、自己弁護なんかではなかったのだ。



「違う、竹田先生を殴ったのは……、私なんだ」





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