ONLOOKER Ⅳ
「なぁ、俺が一階で窓割ろうとしてた時、二階には音は聞こえなかったんだよな?」
「えぇ……全く」
「ならシャッターを降ろす音も、二階には聞こえねぇかもしんねぇな……。でも、一階にいれば、まず間違いなく聞こえる」
「そうですね……あ、でも、今日はずっと東側の渡り廊下の方で撮ってたので、西側のシャッターの音なら聞こえないかも」
「だからどうだっつーんだよ」
投げやりに言うシュンの言いたいことは、誰もがわかった。
例え西側のシャッターを映研部に気付かれずに降ろせたとして、東側のシャッターは、彼らがいなくなってからでなくては降ろせない。
その時点で閉じ込めることは、不可能なのだ。
「わかってんだろ……時間から考えても、無理だって」
主語のない物言いが、責め立てているようだった。
シュンは、ナオとユカリに関しては除外して言っているつもりだが、それでもあんなことが暴かれた後では、シュンの迫力は二人を怯えさせるだけだ。