ONLOOKER Ⅳ
それを落ち着かせようとしてなのかなんなのか、マサトだけは、相変わらず普段の調子を崩さない。
「7時20分ですか」
「あぁ。ヨリコが見たのが正しかったら、それまでにはもう、俺らは閉じ込められてたってことになんだろ」
「7時ちょっと前には、全員で玄関前で落ち合ってます。僕が中庭から戻ったのが6時55分だし、それまでマサトは15分くらいそこにいたし」
「なにより、撮影が終わるまで、東側のシャッターは開いてた」
そこで撮影していて、もしシャッターが降りれば、気づかないはずがない。
撮影が終わった後もコウキが10分ほどそこで電話しているし、それまでは、この北校舎は封鎖されてはいなかったのだ。
そして、彼らが唯一全員で一階からいなくなった時。
それは、竹田の死体を発見した瞬間だった。
それから5分も経たずに、ヨリコとナオが外へ連絡しようと一階中を走っているのだ。
部室に竹田の死体があることを犯人が知らなかったにせよ、撮影を切り上げたのだから、すぐに帰り支度をして降りてくると考えるのが普通だ。
玄関と西側渡り廊下封鎖の慎重さに対して、計画がずさんすぎる。