Steady
「敦……」


久し振りに

その名前を口にする。


敦は今、

どこで何をしているんだろう。


20代になった彼の姿を

想像しようにも上手く出来ない。


でも、

きっと素敵な男性に

なっているに違いない。


街中ですれ違っても、

きっと見つけられる自信がある。


「もう成人したよ、私たち……」


どこかにいる敦に向かって

小さく呼びかける。


“大人”になったんだよ、私たち。


……だから、あの約束通り

きっと近いうちに会えるよね?


そう心の中で呟きながら、

私はゆっくりと目を閉じた。



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