御曹司なんてお断りっ◆
一階までおりると、
すこしざわめいていた。
ん?何?
あぁ・・・
私はそのざわめきの原因を
会社の入り口付近に発見して
肩を落とした。
「しーほちゃん。」
会社のビルの自動ドアをぬけると、
その原因は
そんな視線にまったく気にする様子もなく、
私に向かって、
最上級の笑顔をふりまいた。
はぁ。
そうよねぇ。
会社の前に、こんな明らかな高級車を乗りつけた
イケメン男子がいたら
そりゃ
皆 見ちゃうわよね。
私もチラチラ見られているし。
きっと、
昴さんはこういうの慣れているんだろうなぁ。
「どうも・・・」
心の中でため息を付いた。